マセラティギブリⅡの天井張り直し(往路の続き)

 あー、昨日に引き続いて今日も夏日となったメカトリエ界隈ですが、時折吹いてくるサワヤカな風に癒されつつ、屋外での作業に従事するのは、傍から見ているよりは快適なのかも知れません。もっとも日が照りますと、いきなりのヂゴクモード(泣笑)となってしまうんで、午後からは日カゲを求めて、アッチに行ったりコッチに行ったりと、ね・・・

今朝も早起きして、涼し気な時間帯からジックリとイキましょうね。
まずは、先端に焼きの入った強靭な鈎針をタッカーに引っ掛けて掬い取ります。
コレ、結構簡単そうで骨の折れる作業なんですヨ。
片側を起こしたタッカー針は、一つ一つをプライヤーでハサんで除去します。
コレで、片レーンのタッカー針がすべてトレました。
で、アルカンタラ表皮をメクってみますと、劣化ウレタンフォームが出てきます。
ここでも電気真空掃除機が大活躍。コレが無かった時代にゃどーすりゃイイの。
ナゼか支柱に貼られた芯材となる10ミリフォームだけは大丈夫なんだよなぁ。
と云うワケで、両面の掃除が済みましたら・・・
ま~た、こんな具合にして・・・
タッカー針の片側を端から順に起こして行きます。
コレもねぇ、職人に拠って著しく針の数(とピッチ)が違ってたりして面白いんです。
この個体の場合には、“標準”って感じですかね。
コレで、反対側のレーンからもすべてのタッカー針がヌケました。
仕上げに、再度掃除機を掛けまして・・・
コレで、いよいよアルカンタラ表皮と樹脂支柱を分離・・・
おっと、忘れちゃならねぇ(笑)・・・
支柱の前後ドッチが進行方向となるかをマーキングしておかなきゃ。
こうして、アルカンタラ表皮との分離が出来まして・・・
今度は、アルカンタラ表皮の袋縫い部分に入った鉄芯を取り出します。
まー、ホントに単なる鉄の芯棒だから感動を禁じ得ません(笑)。
然れども、樹脂支柱の前後から、巻きのテンションを掛けるための工夫です。
さ、一方で、樹脂支柱の方ですが・・・
ウレタンフォームをメクれば・・・「あう~、この問題もあったんだぁ(泣笑)」
あ~、カンカン照りになっちゃってるケド、やっぱ入らねばなるない(泣笑)。
何しろ、6本在るウチの5本までがモゲちゃったからなぁ・・・
プライヤーでハサんでコネコネしても、なかなか抜けてはくれません。
このように、内側からソトに向かって突っ張るように成型されてるからです。
なんとか、5本のピンを抜き取り、それぞれの土台に合わせてみましたが・・・
引きちぎった格好になってるため、剪断面が合いません。斯くなる上はと・・・
「う~」っと、3秒ぐらいで咄嗟に思いついた作戦(笑)を敢行するコトに。
ひとつの土台ごとに2本の金属ピンを溶着で埋め込んでおきまして・・・
土台の外周にはみ出たピンをニッパーでチョッキンすれば・・・
もう、これからナニをやろうとしてるか分かりますよね(笑)。
念のために、金属ピンの線径をノギスで計れば、ピタリ0.5ミリである様子。
ランチタイムは、いきなりワイハー(笑)にワープ。
以前から気になってたんですケドね、なかなか機会が無くて・・・
テラス席ならペットもOKと云うコトで・・・
たこヨメは、「たこ」を連れているってコトで・・・
やっぱ、ワタシゃペット扱いとなりましたわ(泣笑)。
人気ナンバーワンだと云うパンケーキをオーダーして・・・
タップリサイズのアイスコーヒーを啜っておりましたら・・・
「あちょ~!」想像を超えたデカさに驚愕。でも、甘み抑え目でペロっとイケた。
ウェザリングの効いた店の造作や調度品は、メカトリエ造りの参考になるなぁ。
モノホンのワイハーには行ったコトがありませんが・・・
愛想の良い店員のオネーサン方には、ニホンゴも通じるし、もうココでイイや。
メカトリエに帰り、アルカンタラ表皮はアパートに戻るたこヨメに託しまして・・・
ワタシゃ、帰途のホムセンで手に入れた諸々を取り出しては、思考を巡らせます。
軸が0.5なら、ココは0.6でイッとくか・・・
0.6ミリ径のドリルをピンバイスにセットして・・・
なんかコレ、休日の記憶とダブる(笑)なぁ・・・
画像がボケてて分かり難いですが、剪断面に0.6ミリの深い穴を開けました。
で、その穴にピンを差し込んでみますと・・・「う~ん、狙いはバッチリ!」
ホントは難接着材用接着剤(ヤヤコシ)を使おうと思ってたケド、瞬着で行こ。
ズブズブと差し込んでしばらく待つと、そう容易にはブッこヌケない強度に。
5個ともに、同じ工程を踏みまして・・・
土台に残るウェーブ状のバリを除去するための秘密兵器はホットカッター
コレを用いれば、スパっとイケるかなと思いまして・・・
ほとんど狙い通りに、表面のバリ取りに成功。
ホンに、「小さなコトからコツコツと(泣笑)」匍匐の極みデス。
続いては、樹脂支柱にもヒト細工しておきましょう。
丸穴の左右をドリルの側面を用いて追い込み、横方向のバカ穴にいたします。
こうしておけば、アルカンタラ部材をルーフの穴に差し易く出来ると云うワケです。
真ん中の二つダケは、無加工としておきます。
コレで、元通りにウレタンフォームを覆えば支柱部材が完成いたします。

 ↑とにかく、「新品部品さえ在ればなぁ」っと云った感じですが、本来、この樹脂ピンは、仮に正規のパーツが在ったとしても、アルカンタラ表皮と樹脂部材Assyの中に内包されているモノですから、なかなか難しいと云うワケです。旧車は、こんなコトばっかなのヨ(泣笑)。

 それじゃー、また明日。

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“マセラティギブリⅡの天井張り直し(往路の続き)” への7件の返信

  1. 素晴らしい、樹脂ピン修復。
    たこちゃんの技量ならでは。
    大きな前進です。

  2. まさかの骨接ぎ
    プラモ魂が吠える

    筑波のワイハ~いいですね。
    大昔に行きましたが円安で二度と行けないでしょう。

  3. 今まで、ギブリIIの天井一面張替えのブログ記事で、この樹脂ピンの破損はなかったですね。後から修復することなど一切考慮していない作りは、ビトゥルボだけの御家芸なのか、イタリアンジョブ⁈
    にしても、趣味のプラモ製作の技術が惜しみなく発揮されて、見事に樹脂ピンの修復完成!オーナーさんにとっても嬉しいこと!
    しかし当然、こんな作業が生じて、また匍匐前進ですよね。

    1. 後出しコメント:コナズコーヒーは、ワイハ観が半端ない!ワイハは何回か行きました。最後ワイハ旅行に行って帰宅したら、シャマルのナンバープレート盗難事件が起きていて、たこちゃんには大変お世話になりましたね、その節はありがとうございました‼︎

  4. 凄いな〜。
    たこちゃんの、マセラティのアルカンタラ内装修復技術。
    もはや、何屋の仕事か分かりません。
    ましてや、マイクロデポがクルマ屋さんだったなんて、本日のブログからは想像もつきません。
    ですから。
    マイクロデポ謹製車両は、とてもクルマとは思えない程の尋常じゃない神々しいオーラを放つのであります。
    マイクロデポ謹製車両に、
    二礼二拍手一礼。

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