デ・トマソ期のビトゥルボ系マセラティ全般に、だいたい共通するドアトリムのハズし方

 本日は、あらためて「マイクロ・デポって“マセラティ専門店”なんだよなぁ・・・」と思い出して頂けますよう(笑)ビトゥルボ系マセラティに関する実用的な本ネタで御届けしようと思います。古参の常勤コメンテーターさん方からは「何度も同じようなネタ見てるし、コメントのしようがないぢゃん(泣笑)」とシカラレてしまいそーですが、ワタシがトシとってきたんで、諸々の段取りが忘却の彼方に行っちゃう(泣)前に、自身への備忘も兼ねて、細かいところまで書き記しておこうと。

「ああ、やっぱりナァ(泣笑)・・・」
日ナタの部分と日カゲの部分で、クッキリと“あしゅら男爵”状態(笑)。
サイドウインドーまで、お湯掛け解凍が必要となってました。
昨日までのブ厚い雲もスッカリ消えて、本日は一面の日本晴れ。
まずはタバコ買いだめに行き・・・
朝食のパンとコーヒーはコチラで。コッチにゃワタシの銘柄が無いのヨ、タバコ。
ジャルディーノの永久凍土(泣笑)前から背景を眺めますと・・・
御山の雪化粧が青空に映えてキレイです。
サワヤカな朝を迎えたと思いきや、プレハブ小屋のカギが凍って差さらない(大泣)。
潤滑剤入れてもダメ。結局は鍵穴周囲とカギ自体をライターで炙って突破。
日ナタの壁際なら5℃以上あるのになぁ・・・
ドアは開いてくれたケド、換気用に開けようとした窓がカタまってました。
やっぱ日カゲは氷点下だったのね・・・
「さぁ、きょぉ~も、ヤルぞぉ~!!」
ギブリⅡは第一次フィアット期モデルですが、ドアインナーはデ・トマソ期のまま。
いったんエンジンを掛けようとしましたが「カッカッカッ」と掛からない。
バッテリーをスローチャージしながら、助手席側ドアトリムをハズしてまいりましょう。
まずは、ロワーパネルの後部から、タッピングビスを緩めます。
続いて、同様に前方のタッピングビスを緩めてハズします。
・・・と、あっけなくハズれるワケですが、張り付いてハガれない場合もあります。
ロワーパネル上部に金属製のフックが付いていますので、下方に引き下げる要領です。
続いて、メインボードとなっているセンタートリムを一番後方よりハズします。
この部分には長ぁ~いタッピングビスが入っていますが、ボディパネル貫通なんです。
続いて、後ろから二番目のタッピングビスを緩めます。ドライバー角度がキモ。
このビミョーな角度が、ハズす時ゃイイけれど、取り付け時に重要なポイントです。
さらに、後ろから三番目。コレもこのような角度でキメてあります。
この部分に使われるタッピングビスとワッシャーは、クロメートメッキのモノです。
後ろから四番目。ココにもドライバーに角度をつけるための切り欠きが付いてます。
ワッシャーは時代に拠って、この薄くて変形するタイプと厚いモノがあります。
後ろから五番目。先ほどの四番目とともに、特にしっかりと固定したいところです。
はやり、こんな具合にビミョーな角度を付けて固定されております。
最後に後ろから六番目にして、最前方。
このタッピングビスは黒染め(リン酸被膜処理)仕上げなのが特徴。
把手前方で、一番引っ張り強度が必要なので、ボディパネルに貫通させています。
センタートリムのビス締結部分はすべて解きましたが、インナーノブが最難関。
まずはインナーノブをめくり上げ、ノブを固定させるためのビスを緩めてハズします。
ボディ側から伸びている軸との間は、精度の低ぅ~い(泣)スプライン嵌合です。
本来ならば、ビスを緩めりゃスポスポとなるハズですが、超浸透性潤滑剤を注入。
画像ではノブの前方(左側)ダケを握ってますが、後方も握ってギコギコ動かします。
しばらくギコギコとヤッておりますと、浸透剤も効いてきます。ソコでコレを・・・
先端が丸くカットしてあり、だいたい軸周に沿うような形状。
この長ぁ~いグロメットはずし工具は、今では手に入らないんでコマります。
工具先端を軸に噛ませ、「クキッ」っと左右に振れば、徐々にスキマが出来てきます。
アトは両手で「ギコギコ」を繰り返せば、ようやくインナーノブがハズれました。
アルカンタラには過去累々と闘った痕跡が見受けられました。ワタシはヨゴしてません。
アトは、センタートリムから生えてるクリップをボディ側から引っこ抜くダケ。
とはいえ、こうなってると知らなきゃ、特に厳冬期にはハズれるとは思えぬ固さです。
ドーニカ、すべてのクリップを抜きまして、センタートリムがハズれました。
さぁ、アッパートリムをハズしましょう。コレも最後部から。
続いて後ろから二番目を。
後ろから三番目。以上の三つは、ボディに直接貫通させる短いタッピングビスです。
後ろから四番目にして一番先頭は、このデフロスター穴の中に隠れています。
コレがまた、ハズすのはともかく、組む時にゃ難儀なんですヨ。
ボディパネルに対しては、垂直に貫通締結されておりますんでね。ヒデー設計!
ココのタッピングビスとワッシャーも黒染めのモノが正解デス。
ロックノブはハズすの5秒、付けるの慣れなきゃ三時間orギブアップ(笑泣)。
とにかく、中に見えてるメスが逃げて行きますんで、フツーは難しいんです。
コレがセンタートリム最後部のネジ穴。ヒモ状トリムを貫通してのボディ締結。
同じく最前部、把手上方のヤツです。既にあらぬところに孔が開いてます(泣)ね。
アッパートリムは下から上へと後ろから持ち上げる要領で・・・
斜めに持ち上げた状態で、後ろ側に引き抜きます。
コレが、ロックノブの御相手。保持するための頼みの綱はビニールの穴ダケ。
すべてのトリムがハズされた状態。ヒモ状トリムはボディに直貼なんです。
ドアミラーベースのカバーは、本来いとも簡単にトレるハズなんですが・・・
下方のピン2本が折れているんで、シリコンシーラーでガッチリ貼ってありました。
ボディ側にも、本来はシーリングの必要が無いのにゴッテリと(大泣)。
色々な工具と指先を使って、シーリング材を除去してまいります。
ここまでくるのに一時間。やっとドアミラーの固定ビスが発掘(笑)されましたが・・・
睨んでいた通りに、下方の一本が入ってないか、アタマがトンでる様子。
コレで、ようやくドアミラーをハズす準備が整いました。
メーカーでヤッたのか、後天的なモノか。とにかくシーラーはヤメちくりぃ~!

 ↑・・・と、本来は、ドアミラーをハズすための前哨戦であるドアトリム分解に関しるハナシダケで、本日用のブログ記事一本分が賄えてしまいましたわ(笑泣)。明日も、きっと好天に恵まれますように・・・

 それじゃー、また明日。

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“デ・トマソ期のビトゥルボ系マセラティ全般に、だいたい共通するドアトリムのハズし方” への7件の返信

  1. 何度見ても凄いと思わざるを得ないドアトリム外し。
    最後にシーラー攻撃、たまらんなぁ。
    お疲れ様でございます。

  2. ここまでで1時間ていうのが凄い。
    しかも写真撮りながらですものね。
    シーラー除去で1時間かかりそう。

  3. この季節のクラッシックな樹脂部品、慎重かつ丁寧な作業、素晴らしいですね。
    車も嬉しいと思います!

  4. 鍵穴が凍るとは。
    素敵なドアトリムの取り外し作業も忍耐が必要なのですね。
    にしても、必要の無い箇所の、たっぷりごってりシーリングの除去作業を、なぜ、たこちゃんが。
    ビトゥルボ系マセラティのメンテナンス作業は理不尽であります。

  5. 後出しコメント:港区のNさま、ドアミラー格納不良修理パート2、右ドラミラー編ありがとうございます。こってりシーリングで誤魔化し修理がバレちゃいましたね、どこでの、修理かはオーナーさんだけが知る訳ですね。

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