今年の1月に、トリノ工科大学から名誉学位を授与されたと云うニュースを視て、「相変わらず意気軒昂でいらっしゃるな」と思っていたところだったんですが、昨日の当ブログコメント欄で「谷田部のツースリー」さんが言及されていたように、自分自身がスーパーカーブーム真っ只中の中学生時代から勝手に私淑しておりましたマルチェロ・ガンディーニ先生が、この13日に旅立たれてしまったそうです。得てして自動車趣味には鈍感な我が国のネットメディアに於きましても、数多くの報道(例1・例2・例3・例4・例5・例6・例7 越湖師匠)が為されているところを見ますと、やはりガンディーニ先生のカーデザイナーとしての偉大さは、洋の東西を問わず理解されているのだろうと思います。
自らもイタリアンカーを愛で、そして今まで生業として生きてきている自分も、何か一つガンディーニ先生の功績についてを語りたいものですが、既に為されている上記リンク先などの報道記事内容に尽きておりますんで、あえて今さら無粋なことはするまいと考えまして、我が人生に於ける極私的な“マルチェロ・ガンディーニ作品”との関わりについてのお話をして、追悼文に代えさせて頂こうと云った思いに至りました。
初めて手に入れたイタリアンカーがフィアットX1/9でした。購入前も購入してからも、カーグラフィック誌のバックナンバーを神田の古本屋街で手に入れてはX1/9の記事を読み漁り、外観のデザイン性も十二分に満たしながら、コンパクトなボディの中に詰め込まれたパッケージングアイデアの数々を知るに及び、自らの愛車で改めて実地検証する作業は、自動車趣味人を気取っていた自分にとって至福の時でした。
次に愛車としたのがマセラティカムシンでした。ガンディーニ・デザインの再評価が確立した現在では考えられませんが、同世代のマセラティ車の中では、ビニアーレのマセラティインディに次ぐ不人気車とも云えました。20代前半の自分にとっては分に過ぎたるガンディーニ作品でしたが、やはりカムシンの一大特徴である“リアパネルが素通しになっている”と云うアイディアは、単に奇をてらったものではなく、あの大きく重いマシーンの車庫入れや縦列駐車時には大いに重宝したものです。
残念ながら、ランボルギーニミウラや同カウンタック、そしてランチアストラトスHFなど、ベルトーネ在籍時代のガンディーニ作品中“最高峰”と目される作品群は、何時の時代にも自分の手が届かない高みに在りましたので、今後も手に入れることは難しかろうと思っておりますが、極く極く若い時期に2台のガンディーニ作品(それらも、今では天上界入り)を愛車とした経験には、妙なる巡り合わせに感謝しております。
一方で、件の名誉学位受賞式典時には、美しい庭園にずらりと並べられたガンディーニ作品群の画像に大いに目を奪われました。そして、その中には自分が生業とするビトゥルボ系マセラティの姿も数台を見つけることが出来、本当に嬉しく、また妙に誇らしくも思ったものでした。
これからはガンディーニ没後の時代を生きることになりましたが、先生の作品群は一層の光を放ち、世の人々の羨望たる存在となることには疑う余地がありません。既にガンディーニ作品群のほとんどは天上界プライスとなってしまいましたが、ルノーの(二代目=シュペール)5やシトロエンBXを始めとして、我がマセラティのクアトロポルテⅣやギブリⅡなど、お求めやすいプライスの作品も残されております。一度は“ガンディーニ先生のオブジェ”を貴方のガレージに如何でしょうか。
マルチェロ・ガンディーニ先生、安らかにお眠りください(合掌)。
それじゃー、また明日。
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シトロエンbx、デザインが素敵です。
ガンディーニさんのデザインなんですね。本当にオブジェと言う言葉がぴったりですね。
ガンディーニ先生に限らず、最近は鳥山明さんやTARAKOさんなど突然の訃報が多く、本当に何があるか分からないものです。
ストラトスやカウンタックのようなクルマたちは、当然ながら容易に所有なんて出来るものではないです…。
ストラトスに至っては、お金があってと所有することは叶わないでしょう。
しかし、社長が仰るようにマイクロ・デポさんの謹製マセラティや5など、頑張れば手が届く作品もまだあるのがせめてもの救いです。
派手さはないけれど、さりげなくガンディーニデザインのクルマを所有して操る。
あたかもな作品を所有するよりもその方が精神的にも良い所有の仕方だと思います。
もうひとりの巨匠、ジウジアーロ先生も80歳を超えていますが、これからも元気に活躍して頂きたいものです。
ショックです。まさかのニュースです。
遂に鬼籍に入ってしまいましたか…
私は勝手に自分の師匠だという認識でおります。
陳腐な言葉になりますが「天才」
本当に残念です。
しかし、記念式典にシャマルとQPⅣがあって、本当に誇らしいです。(QPⅣは自分も所有して毎日眺めて悦に至っておりました)
“ガンディーニ先生のオブジェ”最高です。
どの作品も、独創的な魅力にあふれています。
お亡くなりになられたのは残念ですが、いつまでも作品が放つ個性が失われることはないでしょう。
ガンディーニ作品に憧れます。
そう、まさに作品。
芸術的な造形物。
たこちゃんが執筆した”クアトロポルテ~ガンディーニの疾走するオヴジェ”ってタイトルが、まさに言い当て妙でありまして。
ランボルギーニ カウンタック
ランチア ストラトス
マセラティ ギブリⅡ/クアトロポルテⅡ/シャマル
ああ、いつまでも眺めていたひ。
僅かな期間でしたがマイクロ・デポ謹製ガンディーニ先生の作品をお預かり出来た事はこの上無い喜びでありました。
御冥福をお祈りします。
ガンディーニ先生の作品は、唯一シャマルを所有したことがありましたが、ドライブしているとその姿をみることができないというジレンマがありました。
ガンディーニ先生の冥福を心よりお祈り申し上げます。