中古車探しの極意、不確定要素を排除せよ。

 仮にアナタが、ある日突然、今お乗りになっている愛車を一円でも高く売りたいと願ったといたします。クルマに限らず、ナニか自分の大きな財産を整理しようと思う時、「ドコが一番高く買ってくれるのかナ」と考えるのは至極真っ当な行動だとワタシは考えます。で、ネットに数多在る複数社への同時査定サイトなどで、「今、自分の愛車は○○万円で売れるカモ」と云った凡その検討を付けてから、買取店にクルマを持ち込んだりしているコトと思います。欲張りな方(泣笑)ですと、とある買取店で一旦査定をさせてから、その場で別の店に「コチラでは○○万円って云ってるケド、オタクではどうなの?」なんてコトも平気でヤリます。ネット社会となってからのココ20年くらいの間では、そういった少々歪んだカタチで市場相場感と云うのが形成されてきておりますが、ワタシには、ソレが購入するユーザーサイドにとりまして、必ずしも良きコトばかりでは無いと考えております。要は“売り手市場”の感が否めないから。ここらで一つ、買い手の側に主導権を戻すべき時では?

 その一方で、「クルマはマイクロ・デポでしか買わないヨ」と、この上なく有難い御言葉を掛けてくださる顧客の皆さんに、当店は30年近くも支えられて来ております。クルマ(中古車)選びに於いては、目先の絶対的対価が高いか安いかダケでは決められぬ要素があるんです。ソレが“アフターサービス”と云う、中古車販売店にとって最も負荷(金銭的にも時間的にも人材的にも)が掛かる領域に力点を置いているか否かと云う見方で、ある程度その販売店の力量を推し量っていらっしゃるのだと思います。当店は、専心、その負託に全力でお応えするのみです。

 長く続けて来られている中古車専業店には、必ずリピーターの顧客が数多く付いているモノです。かつては、中古車雑誌に大々的な広告を載せまくり、激安であるコトのみをアタックポイントとした大規模店舗を擁する業者が数多く存在いたしましたが、今では雲散霧消しております。その一方で、当店のハナシはさておき良心的で真面目な同業者は、皆さんが同じように考えて行動されて来ているモノと信じております。

 先週から皆さんに御案内しておりますオークションエージェントなんですが、「クルマ択び雑誌に載せられている絶対的価格よりも安く買えるのではないか?」とお考えでしたら、ソレでは的外れとなってしまいますんで、正直に「違います」とお答えしておきます。大切なのは、ともすれば海千山千と思われがちであった中古車業界のイメージを根底から覆すために、プロ中のプロが厳しい評価点を付け続け、長い年月を経て練りに練られたデーターベースを基とした真っ当な中古車流通システムのメインストリームを垣間見て頂き、中古車と云う商品の“業”とも表現し得る特殊な立ち位置を御理解頂きつつも、「ソレでもなお、新車には与しない(泣笑)」と仰る方々のためにこそ門戸を開こうと云う主旨であります。表題にありますように、不確定要素だらけの(特に保証期間外の)中古車に於いては、ソレを欲しいと思ってしまったが最後、金銭的・時間的負担は全面的に御購入者が蒙る結果となってしまいます。

 マイクロ・デポでは創業以来、その中古車と云う商品の持つ“業”と闘い続けて来たと云う自負があります。難しい諸問題を我々が十分に咀嚼してから皆さんの元にお届けする使命に生きております。中古車(特に旧車)は業も深い反面、うまく付き合えば大いなる夢を託せる存在ともなり得ます。しかしながら、不確定要素のカタマリとも申せましょう。

 さぁ、そういたしますと、中古車選びでの必勝法はナニかと問われれば、「高年式・低走行・無修復歴・ディーラー&メーカー保証期間内の個体をゲットし、保証期間を過ぎる前にリセールする(売り抜く)」と云うコトに尽きます。ソレが国際的な人気車であれば、なおヨロシと云った感じです。究極すれば、ハイ〇ースかランド〇ルーザーを新車か、キチンと評価点の付けられた新古車で買えば間違いないんデス(笑)。コレぞ、パーフェクトに不確定要素を排除したクルマ選びですからね。

 先月に還暦を迎えたワタシ自身も、加齢により考えるところあって、クルマ趣味道楽人としての原点に立ち還りつつあります。経済的には得だとハッキリ分かり切っていても、ハイエースやランドクルーザーを新古車でウマいコト買っておこうだなんて毫も考えたコトはございません。そして、これまでもこれからも、顧客様との間柄は、常に気持ちの良いモノにしておきたいと念じております。そんな理想に御共感頂ける方々と、クルマ道楽の持つ喜びを分かち合いたいと願ってやみません。

 マイクロ・デポも脱皮しようと、懸命に足掻いております。今まで殻を打ち破れなかった潜在的顧客諸兄の一層の奮起を期待しております!

 ・・・ちょっと真面目に書いてたらツカれちゃったわぁ(泣笑)。

 それじゃー、また明日。

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“中古車探しの極意、不確定要素を排除せよ。” への5件の返信

  1. ハイエースにランクルもいいですが、世の中面白いクルマはいくらでもあります。
    中古車はリスクもありますが、新車に比べてお手頃価格で購入できるのが魅力です。
    中古車選び、楽しみましょう。

  2. この30年で、日本は大きく変わってしまいました。
    要は、貧乏になってしまい。
    更には、夢や希望まで失ってしまい。
    普通に生活するには、昔よりは随分と快適に、便利になったとは思います。
    しかし、心が豊かな時代になったかと言えば、そうでは無いかと。
    かつて、モノ造りが日本経済を支えていたのに、モノ造りを軽視し、職人へのリスペクトを欠いた現代日本の成れの果て。
    家電や半導体は衰退し、かろうじて日本経済を支えているのはトヨタ自動車と、聴き慣れない裏方の部品メーカーだったりで。
    正直、現代トヨタのクルマはあまり魅力的ではありませんが、常に時代の変化と顧客のニーズに柔軟に対応してきた結果なので、そこは仕方が無いかと。
    一方、創業以来、ブレないのはマイクロ・デポで。
    クルマってのは、カッコ良く、楽しく、心が豊かな日常を提供してくれる術で。
    そのクルマの素晴らしさをリーズナブルに顧客に提供する事が、たこちゃんの信条である事が、マクイロ・デポを業界屈指のオンリー・ワン店たらしめているのであります。
    少々の不便なぞ、ご愛敬。
    リセール・バリューなぞ、仕事用ならばいざ知らず自家用車には不要。
    それを補って余りある素晴らしさを、クルマは秘めているのであります。
    今回のブログのテーマは、深い。
    たこちゃんの文章を正座の上で真剣に拝読した次第・・・正装で。
    ちょっとだけよ~💕
    ツァラトゥストラはかく語りき。
    あんたも好きねえ。
    たこちゃん「いい加減にしろ(泣)!」

  3. >「ソレでもなお、新車には与しない(泣笑)」と仰る方々
    嗚呼、そうなんですよね。
    ですがどちらかというと、欲しいクルマ・憧れのクルマはとても新車では買えないというのが先にあって、なんとか買えるかもというのが中古車(大古車?)であり、それは必然的に多大なる不確定要素があり、そのリスクをどう乗り切るのか。そこが庶民クルマヲタの永遠の悩みかと。
    もちろん、可能な限り安く買うのが有利なような思えるのですが、それは素人が陥りがちな罠。アフターで酷い目に遭うと、もはや金銭的な損害よりも遥かに大きい精神的ダメージを負います。「どうしてあんな店であんなの買っちゃったのか、ちゃんとした店でいいタマを選んでおくべきだった、と後悔しても時すでに遅し」
    ということで、鬼のような納車整備を施すデポ謹製の価値は…
    分かる人だけに分かる。
    分かる人だけに分かって欲しい(皆の納期が伸びるので)
    です。

  4. 確かに新車では高くて、手が出ないけど、中古車ならなんとか手が届くという厳しーぃ現実があります。その喉から手が出る程欲しかったあの車を程度良く、そしてアフターケアも含めて購入するとなりゃ、購入店は重要になりますよね。
    ただし、中古車ですから当たりハズレがあるのは当然と、、、購入店の当たりハズレは困るな。

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